《正式名称》「手の太陰肺経(たいいんはいけい)」 まだまだ夏日な陽気ですが、 二十四節季ではだんだん暑さがおさまる「処暑」も過ぎました。 これから秋に向けて乾燥が進んでくる時期、 このシーズン弱りやすいと言われる「肺経」について取り上げてみます。 肺経は手の平側で親指側を巡っている経絡。 肝経が肝臓を巡り胃に入るのを受け、 胃の真ん中からスタート 、胃を廻って上がり、 肺や気管を巡ってから喉に向かいます。 そして左右に分かれ、鎖骨窪み辺りから腕内側を巡り肘の凹み、 手の親指へと向かい流れている経絡です。 肺経の気の巡りが弱くなった状態は 「肺虚」 とされ、 呼吸量が浅くなって、気弱になったり心配性になったりします。 また、自分を抑え他人に気を使いすぎて気を消耗したり、 気力が薄れ鬱になってきたりします。 その他、胸が塞がれて呼吸がし辛くなって咳が出たり、 気管支炎や気管支喘息になったりするケースもあるようです。 お勧めな食べ物 季節物の大根、梨。あとハチミツは潤肺効果があるので、 この時期特にお勧めします。 《覚えておきたい膀胱経のツボ》 中府(ちゅうふ) ・鎖骨の下溝を肩に向かって撫でていき、肩の骨にぶつかる所から真下へ筋肉の山を一つ越えて、指がストンと落ちる窪みにあります。 ・気や胸が塞がって起こる肺経全般の症状に効果があります。 尺沢(しゃくたく) ・ 肘を曲げてできるシワの上で、上腕二頭筋腱の親指側に取ります。 咳、喘息などに有効です。 孔最(こうさい) ・尺沢から親指付け根ふくらみに向かうライン上で尺沢から四横指(3寸)の所にあります。 ・激しい咳や喘息の他、痔の出血や痛みにも有効。また、なかなか気力の出ない場合にも有効と言われます。 列欠(れっけつ) ・親指手首の骨の膨らみ内側動脈に、反対の手の指を手の甲側から回して中指を当て、それに他の指を添えた時に、薬指の当たる所にあります。 ・咳や喘息の他、風邪や気鬱などによる首の強ばりなどにも作用すると言われます。 魚際(ぎょさい) ・母指第一関節の側面、骨の窪みで、手の平と甲の境目、骨の凹みのある所にあります。 ・魚際は、咳や喉の炎症...